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CDアルバム

グルック : 歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》全曲 / ヴィルヘルム・フルトヴェングラー&ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団、他 (1951年ライヴ) (Gluck : Orfeo ed Euridice (opera in 3 acts) / Orchestra and Chorus of La Scala, Milan, Wilhelm Furtwangler) (1951) ) [2CD] [国内プレス] [日本語帯・解説付き] [歌詞対訳付き] [Live]

2021/05/21 発売

KKC-4252

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¥3,729 (税抜価格 ¥3,390)

フルトヴェングラーの「精霊の踊り」がCDで聴ける! 秘蔵音源・貴重オペラが復活!
巨匠唯一の録音《オルフェオとエウリディーチェ》、
グルックの名作が世界初出LPのマスターテープから、ついに国内盤CD (歌詞対訳付) としてよみがえる!!

[商品番号 : KKC-4252/3] [2CD] [国内プレス] [日本語帯・解説付き] [歌詞対訳付き] [Live] [KING INTERNATIONAL]

グルック : 歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》 (全曲)

[CD1] 46:22
[CD2] 58:23

フェドーラ・バルビエリ (メッゾ・ソプラノ : オルフェオ)
ヒルデ・ギューデン (ソプラノ : エウリディーチェ)
マグダ・ガボリー (ソプラノ : アモーレ)

ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー (指揮)

録音 : 1951年4月13日 / ミラノ・スカラ座 (ライヴ)
音源提供 : DISCOS, Milano
国内発売旧LP : セブンシーズGT-7096/7 (1980.3.21) (オリジナルLPはチェトラLO-19)

★《オルフェオとエウリディーチェ》はオペラの改革者グルックが作曲したイタリア語歌唱の名作オペラ。《アルチェステ》《アウリスのイフィゲニア》の序曲を録音するなどグルックの音楽を重要視していたフルトヴェングラーは1951年4月に、ミラノ・スカラ座でこのオペラを取り上げました。7・11・13・15日の4日間上演され、13日の上演がRAI (イタリア国営放送) で放送。今回の音源はミラノ・ディスコス社が放送原盤から起こしたものです。このオペラには初演の際の「ウィーン版」をはじめとして、「精霊の踊り」などのバレエ曲や終幕での3重唱を追加してフランス語台本にした「パリ版」、ベルリオーズらの改訂による「パレタン版」、これらを調整し改訂したドゥエルフェル編の「ペーター版」などの版がありますが、ここでは混合版、折衷版 (主体はペーター版) で公演は行われております。
★フルトヴェングラーの指揮の特徴は、随所に発揮されています。第1幕葬式での合唱やバレエ「パントマイム」では荘重、厳粛な悲しみの表現。第2幕第1場での復讐の女神たち、妖霊たちの合唱や踊りでは、おどろおどろしい迫力! 一転して第2場では楽園の世界、バレエ「精霊の踊り」ではなんとも素朴で美しく清純な表情をみせます。第3幕 (終幕) ではバレエ「シャコンヌ」にたたみかけるような緊張感、抑制的ではあっても巨匠らしさをのぞかせます。歌手陣でひときわ輝いているのは、初日のシミオナートとのダブルキャストで、2日目以降のオルフェオを歌ったイタリアの名ドラマティック・メッゾ、バルビエリ。有名な「エウリディーチェを失って」では豊かな声と表現力で圧巻の歌唱を披露しています。
★アメリカの著名な音楽評論家ジョン・アードイン (1935-2001) は、ファン必読の名著で以下のように「魅力ある録音」と称賛しています。「フルトヴェングラーがグルックの“静謐な明快さと高貴な華麗さ""に心惹かれ、グルック作品を古典様式の典型と考えていたことは、演奏会のプログラムからも明らかである。晩年には《アルチェステ》《アウリスのイフィゲニア》の序曲がレパートリーに常時顔を出していたが、《オルフェオとエウリディーチェ》に関しては、このミラノ盤がマンハイム時代以来ひさびさの演奏だった。 (中略) ミラノ・スカラ座の《オルフェオとエウリディーチェ》は、キャストに不安定な面があるにもかかわらず、魅力ある録音である。フルトヴェングラーは威厳を保ちつつも柔軟に取り組んでおり、神話の根底にある人間性と犠牲的精神を充分にしみ通らせている。スカラ座管弦楽団の音は無傷とは言えないものの、ふくらみと暖かさがあり、指揮者の手によって一段上の透明さと表現力が引き出されている。この曲では、黄泉の国ハデスの暗く不気味な響きと、極楽エリュシオンにグルックが当てた光の動きが対比されねばならないが、フルトヴェングラーはその対比を見事に作り出した。全体を通して音楽は心地よく流れ、フルトヴェングラーのはっきり出るはずのテンポの揺らぎも、ここでは控えめで節度がある。オーケストラの演奏に当時の時代感 覚を見いだすとすれば、それは総譜の根底に流れているとフルトヴェングラーが看破した、抑制感と美しさだろう。しかもここでは、古典的な端正さと、ロマン派的な率直さがうまく同居している。たとえば序曲は、グルックが指定したアレグロ・モルトというよりアレグロ・マエストーソであり、冒頭の<喪の合唱>も、引いては寄せる悲しみのため息のようだ。この演奏を聴いていると、グルックという作曲家は、バロック後期と、やがてベートーヴェンの登場によって再形成される世界にはさまれた過渡期の存在だったことがあらためて認識される。」 (ジョン・アードイン著 藤井留美訳《フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ》音楽之友社刊、2000年)
★ (市販) 世界初出LPとなった伊チェトラ盤 (LO-19) 。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコード (セブンシーズ・レーベル) は1980年に国内発売しましたが、CD化は未対応のまま。今回、このアナログテープ (2トラック、38cm/秒) から、キング関口台スタジオで41年ぶりにデジタル・リマスタリング。初のCD化になります! 51年録音ということで、鮮明度は十分とはいえませんが、アナログ録音の質感をだいじにした音作りになっております。版の違いで筋を追うのを日本語解説と歌詞対訳でフォロー。歌詞対訳は弊社HP (WEBサイト) に掲載します。ファンなら待望、必聴・必携! フルトヴェングラーの遺産として大いなる価値があるCDの復活といえるでしょう。