ありふれた教室
すべてのはじまりは、生徒を守るためだった―。 【今年ベスト】の声が続出! 圧倒的な熱量とともに迎えられた、今観るべき衝撃の大傑作。
第73回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされW受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞主要5部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞)の受賞を達成、米辛口映画レビューサイト「ロッテン・トマト」では96%FRESHという高得点を獲得しており、世界の映画祭を席巻。さらには、本年度アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たした本作は、これが日本劇場初公開となるドイツの新鋭イルケル・チャタクの長編4作目にあたる最新作だ。誰にとっても馴染み深い学校という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに描ききったその試みは、ミヒャエル・ハネケやアスガー・ファルハディといった名匠の作風を彷彿とさせる。本作が追求した多様なテーマは、教員のなり手不足や過酷な長時間労働、モンスター・ペアレンツなどの問題がしばしば報じられる日本社会とも無縁ではない。教育現場のリアルな現実に根ざし、世界中の学校やあらゆるコミュニティーでいつ暴発しても不思議ではない“今そこにある脅威”を見事にあぶり出す、極限のサスペンス・スリラーが誕生した。劇場公開されるやいなや、SNSでは<熱狂><驚愕><称賛>の嵐となり、「凄まじく素晴らしい」「今観るべき不快極まる大傑作だ」「一切の無駄がない。最悪で最高の今年NO.1」等、校内で発生した小さな事件が予想もつかない方向へと激しくうねり、わずか数日間で学校の秩序が崩壊してしまう異常な事態へと突き進んでいくストーリー展開に、圧倒的な熱量に満ちた感想が続々と投稿された。
仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を獲得しつつあった。そんなある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われる。校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自の犯人捜しを開始。するとカーラが職員室に仕掛けた隠し撮りの動画には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていた。やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招いてしまう。カーラは、後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていくのだった……。
監督:イルケル・チャタク 脚本:イルケル・チャタク、ヨハネス・ドゥンカー 撮影監督:ユーディット・カウフマン
レオニー・ベネシュ(『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』『白いリボン』) レオナルト・シュテットニッシュ エーファ・レーバウ、ミヒャエル・クラマー ラファエル・シュタヴィアク