1. Canter #2 2. Fedora 3. Sketch No.1 4. Quiso 5. Who Knows? 6. Sketch No.2 7. Close to Mars 8. Fortune’s Child 9. Sketch No.3 10. A Flower is a Lovesome Thing
★ 2 人は、最晩年、当CAM JAZZ に良作を多く残し、本演奏は、2005 年のもの。本来は、昨年2014 年84 歳の生涯を閉じたホィーラーの追悼として企画された模様ですが、相方をつとめるジョン・テイラーは、この作品のためにライナー・ノーツの言葉まで書きながら、今年2015年に突然亡くなり、結果として、二人の功績をしのぶリリースとなりました。
★録音からすでに10 年。しかしもちろん、10 年経って二人の音楽が色あせるわけは全くなく、作品冒頭を飾る音から世界観をたたえたものになっています。元々、録音から即作品をリリースするわけではなく、企画をしっかり立ててリリースするのが、CAM JAZZ というレーベルの方針でもあり、本作は、発表される時を待っていたようにも見えます。ある時は柔らかく、ある時は、刃のような鋭さをもつ、テイラーのピアノ。フリューゲル、トランペットを使い分け、詩的な演奏を見せるホィーラー。こうした、純粋な音楽の結晶は、おそらく、この先も色あせることなく響き続けることでしょう。