(C)1958 Production Raoul Levy / Les Films Marceau Concordia

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可愛い悪魔
INTRODUCTION
恵まれない境遇から非行に走る若い女性と、彼女を自分のものにしようと危ない橋を渡る弁護士。その関係性を通して、ブルジョワの欺瞞や悲哀を映し出すラブサスペンス。自然体の演技で物議をかもしてきたBBだが、本作ではフランスが誇る名優ジャン・ギャバンと共演。対照的な役者同士を組み合わせ、世間の意表をついたのは新進気鋭のプロデューサー、ラウール・レヴィ。BBの世界的ブレイクのきっかけとなった『素直な悪女』も手がけた人物だ。その思惑どおり、本作でBBはシリアスな役への移行に成功する。原作者は『メグレ警視』シリーズで有名なジョルジュ・シムノン。監督は『赤と黒』(54)など文学作品の翻案で定評のある名匠クロード=オータン・ララ。ヴェネツィア国際映画祭に出品され受賞を逃すも、フランソワ・トリュフォーは“最良のシムノン、最良のオータン=ララ”だと絶賛。BB自身も『ビバ!マリア』などとともに、「私の作品の中では最上のものの一つ」としている。
STORY
英国女王エリザベス2世の来仏に盛り上がるパリ。そんなニュースはどこ吹く風のイヴェット(ブリジット・バルドー)は、天涯孤独でお金に困っていた。そこで女友だちと、老夫妻が営む時計店へ強盗に入り、騒ぎ立てる妻を工具で殴りつけて逃げる。女友だちは逮捕されるが、イヴェットは罪を逃れようと、高名な弁護士アンドレ・ゴビヨ(ジャン・ギャバン)を頼る。「欲しいものは無料で手に入れてきた」と告げ、自信ありげに脚を見せるイヴェット。ゴビヨは偽の証人を立て、無罪を勝ち取る。さらに妻ヴィヴィアーヌ(エドウィジ・フィエール)の忠告も聞かず、イヴェットを愛人としてホテルの一室に囲うように…。だが、イヴェットにはもうひとり、若い男アンドレがいた。
STAFF
監督:クロード・オータン=ララ 原作:ジョルジュ・シムノン 脚本:ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト 撮影:ジャック・ナトー 編集:マドレーヌ・ギュ 音楽:ルネ・クロエレック 製作:ラウール・レヴィ、レイ・ヴェンチュラ
CAST
ブリジット・バルドー ジャン・ギャバン エドウィジュ・フィエール